考えるカメの考察日記

自分の考えたことを、気の向くままに書いていきます。

記憶を語り継ぐ

先日、素敵な芸術作品に出会いました。

しかし、作者の方は数十年前に亡くなってしまっていました。

これは、よくあることかもしれません。

ですが、その方は、世間での認知度はあまり高くない方でした。

そのため、いつの日か忘れられてしまうのではないか、と少し危機感を覚えました。

そのため、私は、自分で良いと思った芸術作品に関しては、その良さというものをぜひとも語り継いでいきたいと思いました。

 

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通常、記憶を受け継いでいくというと、なんとなくつらかった経験や、大変だったころのことが対象になる、というイメージをもたれるかもしれません。

 

しかし、それだけではなく、素晴らしい出来事であったりとか、人物や作品も対象になり得ると思います。

 

特に、芸術作品であったり、思想や文章といったものは、時代や国境を超えるような力をもっています。

 

一人ひとり、作品の一つひとつが、素晴らしい個性をもっています。

 

もしかすると、何十年もあとに生きている人たちにも受け入れられたり、再評価されたりする、ということもあるかもしれません。

 

そのため、後の世代のためにも、文化財や文化人の記憶というのはしっかりと受け継いでいく必要があります。

 

ひと昔前であれば、こうした文化財や文化人の記憶を残すための権限をもっているのは、一部の人に限られていたかもしれません。

 

しかし、今では、直接的には難しくても、間接的にはだれでも協力することができます。

 

ネット上で、ある文化財や文化人などについてのレビューを書いたり、協力してくれる人を募ったり、できます。

 

映像で撮って、ネット上にアップすることもできます(許可があれば)。

 

つまり、自らが気に入った文化財などがあれば、今の時代は、様々な形でそれを語り継ぐための行動を起こしていける、ということです。

 

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2020年現在に至るまでに、20世紀・昭和の時代を中心に活動されていた方が、一人、またひとりと世を去っています。

 

2000年前後か、その少し後に生まれた人であれば、20世紀・昭和というのは、まだ手が届く範囲にあります。

 

一方で、今は、人生を100年生きるような時代になりつつあります。

 

2001年以降に生まれれば、22世紀まで生きることになるかもしれません。

 

つまり、20世紀の文化財・文化人の記憶を、22世紀まで残せる可能性があるわけです。

 

今まで何千年と、様々な文化財や文化人の記憶が、受け継がれてきました。

 

それが受け継がれてきたのは、それを絶やさないように努力してきた人々がいたからです。

 

これまで受け継がれてきたものを受け継いでいくのはもちろんですが、20世紀・昭和の記憶、文化財や文化人の記憶を22世紀まで語り継いでいくかどうかは、21世紀を生きる人たち次第です。

 

私は21世紀より少し前の生まれですが、自分が良いと思った作品やその作者の記憶を、出会えたことへの感謝をもちつつ、未来へと語り継いでいきたいと思います。

 

最後までお読みいただいてありがとうございました。